夜寝る前に映画を見たり読書したりすることは、寝付きやすくなると考えている人がいるかもしれないが、実際には睡眠の質を損なう可能性があるという。米・ペンシルバニア州立大学の研究者によると、夕方や夜間に光を浴びると人体は睡眠を促進するメラトニンの放出を抑え、体内時計を変化させて眠りづらくなる。同研究成果は最新の米「米国科学アカデミー紀要」誌上で発表された。
研究者はある婦人科病院で2週間に12人の参加者を対象に観察し、彼女たちが眠る前に紙の本を読んだ場合と、電子製品のiPadを使った場合の違いを比較研究し、対象者のメラトニンレベルや睡眠、翌朝の目覚め具合、その他の睡眠に関連する要素を観察した。
紙の本を読んだ場合に比べて、睡眠前に電子リーダーなどを使った対象者は眠るまでに10分近く長い時間を必要とし、レム睡眠が著しく低下した。研究者は「驚くべきことに、電子リーダーを使った人は疲れやすくなり、翌朝目覚めるのにより長い時間を必要とした」と語った。(編集YH)
「人民網日本語版」2014年12月25日