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中国の研究チーム、がん治療の新型化合物を開発

人民網日本語版 2015年01月06日13:15

湖北工業大学が4日に発表した情報によると、「米国化学会誌」は昨年末にオンライン上で、同校の蘇正定氏が率いる研究チームの論文「がん細胞に含まれるがん抑制タンパク質P53の活性を効果的に回復させる二重抑制剤」を掲載した。審査を担当した専門家は、同研究で開発された先導化合物、二重抑制剤「H109」には独自性があると評価した。同誌の副編集長で、世界的に有名なタンパク質専門家のベンジャミン・クラバット氏は、同研究はがん治療に新しい効果的な薬品の候補を提供したと述べた。科技日報が伝えた。

蘇氏によると、MdmXがん遺伝子タンパク質の過度な働きも、がんを形成する重要な原因であることが最新の研究で明らかになっており、約48%のがん化がこれと直接関連しているという。ゆえにMdm2の抑制剤の使用のみでは、治療効果を発揮できない。現在の臨床研究において、効果の高い小分子抑制剤「nutlin-3a」はMdm2に対して親和力を持つが、MdmXとの結合力は弱い。ゆえにMdm2とMdmXを共に抑制する化合物を見つけることが、世界の専門家の目標であった。

蘇氏のチームは米セント・ジュード・メディカルがん研究センターと協力し、nutlin-3aの改造により、10数種類のMdmXに対して高い親和力を持つ化合物を生み出し、そのうち親和力の高い6種類の先導化合物、二重抑制剤を選び出した。「H109」化合物は、上述した2種類のがん細胞に含まれるタンパク質に対して最も高い薬効を持ち、すでに特許出願を行っている。

蘇氏は、「この二重抑制剤は現在、世界でトップクラスだ。臨床使用されれば、各種がん、特に肝臓、胃、神経内分泌腫瘍、乳腺などのがんの的を絞った治療にとって重大な意義がある」と説明した。(編集YF)

「人民網日本語版」2015年1月6日

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