英国の国際支援団体「オックスファム」は、19日、間もなく世界の人口の1%にあたる最富裕層が持つ資産総額が、世界の99%の人口の資産を合わせた額と同程度になるという推計を発表すると同時に、世界の貧富の格差が人類社会に警笛を鳴らすほど日増しに拡大していることを指摘した。英国放送協会(BBC)公式ウェブサイトの19日付の報道を引用して、環球網が伝えた。
同研究によると、2014年、1%の最富裕層が保有する資産が世界の富に占める割合は48%で、2009年の44パーセントから4ポイント上昇した。さらに、2016年には50%を超す見通し。
オックスファムは、会社の脱税や税漏れに対する厳しい制裁や最低賃金の引き上げなど、各国に富の分配の不平等を解決する措置を取るように呼びかけてきた。オックスファムのウィニー・ビヤニマ(Winnie Byanyima)執行理事は、「世界の富の不平等分配の現象には驚愕させられる。これは、貧困層に2次被害をもたらす。スイス・ダボスで始まる世界経済フォーラムで、オックスファムの役割を十分に発揮し、各方面に貧富の差を縮小するための緊急措置を採るよう呼びかけるつもりだ」と語る。
さらに同研究では、1%未満の最富裕層が占有する48%の富のほか、残る52%の富も、世界の20%の富裕層に占有されており、残りの80%の人口で世界全体のわずか5.5%の富を分け合っていると指摘する。大人1人当たりの資産額は平均で、3851米ドル(約45万6150円)、前述の1%の最富裕層の1人当たりの資産額は270万米ドル(約3億1981万円)だった。同研究のデータはダボスで行われた世界経済フォーラムで発表されたもので、世界中の注目を集めた。(編集MZ)
「人民網日本語版」2015年1月22日