低迷を続けている世界経済にとって、最もよく効く薬は革新だ。米国のブルームバーグ社はこのほど、2015年の世界で最も想像力に富んだ50の国・地域のランキングを発表した。中国は22位にとどまったが、ハイテク企業と特許技術の個別指標ランキングでそれぞれ上位3位入りを果たした。人民網が伝えた。
ブルームバーグ社は各国・地域の研究開発力、製造の革新、ハイテク企業、高等教育、研究開発者、特許技術の6つの指標に基づいて総合ランキングを作成。トップは韓国、2~5位は上から順に日本、ドイツ、フィンランド、イスラエルが並び、米国は6位、中国は22位だった。香港地区は34位。
中国はハイテク企業と特許技術のランキングで目覚ましい成果を上げた。ハイテク企業のランキングでは米国、中国、日本、韓国、カナダが上位に並んだ。米国にはグーグル、ロッキード・マーティン、フェイスブックをはじめとするハイテク企業がたくさんあり、その革新力は今なお世界を驚かせている。一方、中国は騰訊(テンセント)が時価総額が1470億ドル(1ドルは約118.4円)に達するなどして、上位の一角を占めた。
特許技術のランキングでは、サムスンの非常に大きな貢献によって韓国が首位に立ち、日本が2位、中国が3位だった。一般的に特許件数が多くなればなるほど、その国の科学と技術は進歩していることになる。今回の順位は、中国が科学技術の革新で大きな潜在力を秘めていることも物語っている。
だがランキングに関連した報告書は、「このランキングには重要で数量化が難しい指標が網羅されていない。それは政府の監督管理という指標だ。この要素は時に創意創造の生死を左右するものとなる」と指摘する。アウディのルバート・シュタートラー最高経営責任者(CEO)は、「ドイツ国内では自動車運転の法律が非常に厳格で、アウディは『より自由でより可能性のある』米国でしか、自動運転システムの総合的な研究開発作業を進めることができない」と話す。またカリフォルニア大学バークレー校経済学部名誉教授のブロンウィン・ホール氏は、「時として、政府が革新を促進する最良の方法は、手を離すことだ」との見方を示す。(編集KS)
「人民網日本語版」2015年1月23日