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「村山談話」を骨抜きにしようとする安倍首相を日本各界が強く非難

人民網日本語版 2015年01月26日11:16

 日本の安倍晋三首相は25日朝のNHKの番組で、戦後70年に発表する予定の「安倍談話」について、「植民地支配」や「侵略」といった村山談話におけるキーワードを、そのまま用いるのではなく、戦後70年についての安倍政権の認識と考えを打ち出す考えを表明した。現地アナリストはこれについて、村山談話を事実上骨抜きにしようとするものだと考えている。安倍氏の姿勢表明を日本の主要政党の党首は直ちに批判し、問題視する声を上げた。

 自民党と連立政権を組む公明党の山口那津男代表は「『過去の植民地支配と侵略に対する反省』は村山談話のキーワードであり、重大な意義が含まれる。戦後70年談話でも尊重すべきだ」と表明。

 最大野党民主党の岡田克也代表も「安倍首相が『植民地支配』や『侵略』という村山談話の語句を『細々としたこと』と言ったことは許せない。安倍首相はまず談話で歴史を厳粛に認めたうえで、戦後70年間の努力を伝えるべきであり、新談話で過去の反省が飛んでは、戦後70年の歩みを否定することになりかねない」と述べた。

 維新の党の江田憲司代表は「安倍談話は未来志向にする考えだが、まず過去に対する反省に基づくべきであり、もし村山談話のキーワードを継承せずに変えると誤ったメッセージを与えることになる」と述べた。

 安倍氏が村山談話を全体として継承すると表明する一方で、新談話発表を契機に日本による侵略と植民地支配という歴史を否認しようとしていることに、日本各界の有識者からは懸念や反対の声が上がっている。テレビ番組での安倍氏の発言から間もなく、ある日本人の友人は人民日報記者にかけてきた電話で「この発言によって歴史修正主義という安倍氏の誤った思想が露呈した。日本の知識人として強く警戒し、断固反対する」と述べた。

 「かつて日本が罪のない無数のアジアの人々を死なせたという歴史が拭い去られることはなく、安倍氏らの歴史観を国際社会が許すこともない」。同志社大学の浅野健一教授は人民日報の取材に「村山談話を骨抜きにしようとする安倍氏の発言を民主党ら野党党首が批判するのは当然だ。安倍氏が日本による過去の対中侵略を正式な場で認めたことがなく、反対に戦後平和国家として歩んだ道をあちこちで讃えているのには、全く憤りを覚える。過去の侵略の歴史を真摯に、徹底的に反省しなければ、近隣国の信頼を得られないだけでなく、国際社会の信頼も失う。日本は防衛費を続けて増加し、日本社会は極右思想が蔓延しており、日本軍国主義の復活に警戒しなければならない。また、日本の学校教育では、対中侵略戦争の発動、南京大虐殺、731部隊細菌戦、慰安婦強制連行などかつて日本が中国の人々に対して犯した途方もない大罪をありのままに青少年に教えるべきだ。日本メディアもこの歴史について客観的な報道を行うべきだ」と述べた。(編集NA)

 「人民網日本語版」2015年1月26日

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