2015年6月3日  
 

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中長期の中国経済の行方は? 専門家が読み解く (2)

人民網日本語版 2015年02月10日08:27

●一人当たり平均所得水準および格差

現在、中国国民の所得格差はかなり大きい。この事実と、経済発展段階とは非常に密接な関係がある。つまり、ほとんどの所得格差は、「発展段階での格差」と言える。中国は、所得格差の縮小に向かって力を尽くす必要がある。だが、中国の発展段階から見て、適当な所得格差が経済発展のプロセスで存在するのはやむを得ないことで、それが経済成長を推進するひとつの重要な力となっている。とりわけ、労働が生計を維持する上での条件となっている状況では、所得格差の存在が、中国経済が発展するための「伸びしろ」の役目を果たしている。

●地域による所得水準および格差

中国は、自然地理学的に見ると「西高東低」だが、経済地理学的には、「東高西低」で、経済発展レベルは、高い順に「東部」「中部」「西部」となっている。だが、この順位は、昔からずっと同じだった訳ではない。たとえば、改革開放以前は、浙江省の経済は全国第12位だったが、1994年には第4位に躍進した。この格差は、好ましくないことなのだろうか?ある角度から見ると「良くない」ことであり、「東部」「中部」「西部」が歩調を合わせて発展することがベストである。しかし、西部は中部より立ち遅れており、中部は東部より立ち遅れている状況は変わらず、中国の経済発展プロセスには、依然、「発展段階での格差」が客観的に存在する。経済発展の視点から見ると、このような「発展プロセス上の格差」は、「後進地域が先進地域を追いかける」「低所得者層が高所得者層を追いかける」という局面を生み出し、そこから、中国経済の中・高速成長の基盤となる動力が生み出される。

●新たな「人口ボーナス」

推計によると、中国における従来の人口ボーナスは、2016年にピークを迎え、その後労働人口は減少していく見通し。だが、それに代わり、新たな人口ボーナスが形成されつつある。毎年大学を卒業する700万人あまりが就業ポストにつき、質の高い労働人口ボーナスを形成することで、より多くの経済的余裕がもたらされると予想される。このような新たな人口ボーナスは、中国経済が中・高度成長を維持し、中・高級レベルの成長を維持する上での、ひとつの重要な支柱となる。


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