注目を集めている上海自由貿易区の「並行輸入車」のテスト事業に新たな進展があった。上海市商務委員会は10日、第1陣となる17社のテスト事業企業のリストを発表した。これはこれまでグレーゾーンだった並行輸入車が合法的に販売できるようになったことを意味し、ディラーからしか購入できないという単一ルートの構造に変化をもたらした。新華社が伝えた。
並行輸入車とは、貿易業者がメーカー側のライセンスを取得せず、海外の市場で購入し中国市場で販売する車のことだ。上海市商務委員会の通知によると、第1陣のテスト事業企業は17社で、そのうち8社が上海市の企業、9社が他の地域の企業となる。これらのテスト事業を許可された企業は機械・電力設備製品自動輸入許可証の取得といった手続きを終えた後、並行輸入車を販売できるようになる。
上海自由貿易区内では、すでに一部の業者が並行輸入車の販売予約を開始している。販売担当者の見積り価格によると、BMW X5などの高級車は、国内のディーラーより10%以上割安になる。
並行輸入車は割安だが、国内のディーラーによる「三包」(修理・不良品交換・返品の保証)や、アフターサービスを受けることができないというデメリットがある。関連業者はすでに自由貿易区付近に総合メンテナンスサービスセンターの建設を開始しており、並行輸入車にアフターサービスを提供することで、消費者の懸念を払拭しようとしている。(編集YF)
「人民網日本語版」2015年2月12日