商務部(省)の沈丹陽・報道官は16日の定例記者会見で、同部は現在、広東省、天津市、福建省と協力して、同3地に貿易や投資などの規制を緩和する自由貿易試験区を設置する計画を進めていることを明らかにした。上海の自由貿易試験区を主体とし、各地の特徴を生かす計画にする考えという。実現すれば、中国の自由貿易試験区は計4カ所になる。新京報が報じた。
中国国務院は12日に常務会議を開催し、上海自由貿易試験区の経験を共有する業務計画を行い、対外開放をさらに進める姿勢を示した。同会議では、改革開放をさらに進めるための新たなエネルギーを注ぎ込むべく、既存の新区、園区をベースに、広東省、天津市、福建省に自由貿易試験区を設置することが決まった。
沈報道官によると、同3地は現在、自由貿易試験区設置の計画を進めており、上海自由貿易試験区の内容を主体に、各地の特徴や産業の基礎と結び合わせ、その内容をさらに充実させたい考えだ。
天津自由貿易試験区では、中韓自由貿易協定(FTA)を基に、韓国との投資や貿易が加速することが期待されている。早ければ2カ月後に計画が実施される。一方、広東省自由貿易区は、広州市南沙区、深セン前海地区、珠海市横琴経済開発区の3カ所を基礎に、香港や澳門(マカオ)との連携も進める。
15日に開催された汎珠江デルタ地帯(福建、広東、広西、貴州、海南、湖南、江西、四川 、雲南、香港、マカオ)の省都都市市長が集うフォーラムで、広州市の陳建華・市長は、「広東自由貿易試験区の関連のプランが数日後に発表される」と明らかにした。
今年初め、福建省の福州市、厦門(アモイ)、平潭県の3地は共同で福建自由貿易試験区の設置を申請した。福建自由貿易試験区は、上海自由貿易区の経験に、自身の特徴を加える計画だ。同試験区は、アモイや平潭権などの地と協力し、主に台湾との経済交流拠点として発展させたい考えだ。(編集KN)
「人民網日本語版」2014年12月17日