四川省自貢市旭水河下橋遺跡の付近で、河道の中央に長年眠っていた「菩薩石」が発見された。この美しい仏像彫刻は、「秘密」に迫ろうとする多くの現地人を引きつけた。このほど四川省考古研究院は専門家チームを派遣し、この菩薩石の実地調査を行った。菩薩石の彫刻の多くが、唐末期のものであることが明らかになった。この美しい彫刻には、豊富な内容が含まれる。専門家は、水の流れによる文化財の損傷を防ぐため、一刻も早く菩薩石を水中から移すよう呼びかけている。
四川省考古研究院の研究者である王婷氏によると、この菩薩石には10数体の彫像がある。その多くは唐末期の作品で、他にも宋や明の時代の彫刻もある。驚くべきことに、これらの仏像の内容は極めて豊富で、多聞天、観音、地蔵王などの仏教の人物以外にも、天竜八部など仏教の題材や、地域の特徴を示す内容が含まれる。王氏によると、これらの題材はいずれも唐末期の四川省で最も流行していた。王氏は菩薩石が川から発見された原因について、震災や戦争の破壊により川に落ちた可能性が高いと推測し、「河道の上に寺があることから、唐代の時点ですでに寺があり、そこから菩薩石が落ちてきた可能性がある」と述べた。
王氏は、第3回全国文化財国勢調査によって新たに発見された文化財であるこの菩薩石を、一刻も早く水中から移すべきだと判断している。王氏は、「水中の部分は水の流れによる衝撃を受け、水面に出ている部分は風化と湿気による二重の打撃を受けることから、すぐに保護に取り掛かる必要がある」と話した。(編集YF)
「人民網日本語版」2015年2月27日
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