今年3月8日、2万人以上の市民が東京都内で大規模な原発反対の集会を開いた。福島第一原発の事故発生後、市民団体などは毎週土曜日に首相官邸と国会の周辺などで、原発反対活動を展開している。彼らは毎年3月11日の前後に、これに類似する大規模な反原発の抗議集会を開く。
復興:5年計画が間もなく終了、未来の震災への懸念も
大震災が発生した同年、日本政府は10年の復興再建計画を制定した。そのうち5年目までが、集中的な復興期とされた。4年間の取り組みを経て、被災地の再建に一定の進展が見られた。
日本政府が設定した集中的な復興期が終わるまで、残すところ1年となっているが、被災地の再建の道にはまだ多くの難題が存在する。2014年10月時点で、約24万人の被災者が帰宅できない状態となっていた。そのうち約12万4000人は、放射能汚染を受けた福島県民で、約9万人の被災者が仮設住宅暮らしを余儀なくされている。
また今後再発しうる災害への恐怖も、国民が向き合わざるをえない問題となっている。南海トラフ地震は、そのうちの一つだ。日本の地震専門家はこのほど、南海トラフの大型地震の発生には深刻な津波と火災が伴い、23の都府県でおよそ270件が発生すると分析した。
復興再建を実現する道において、日本政府と国民は依然として多くの深刻な課題に直面している。ハードを再建し、政策の方針を議論することはできるが、被災者の心の奥深くにしまわれている、過去の痛ましい記憶と未来の生活に対する戸惑いと恐れは、一朝一夕にして払拭できるものではない。
「チャイナネット」2015年3月11日