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歴史に真剣に向き合うことこそ日本の唯一の道 (2)

「週刊!深読み『ニッポン』」第76回

人民網日本語版 2015年03月13日10:05

 昨今の日本の近隣外交の行き詰まりの根本的な原因は、日本が過去から抜けだせず、過去の「帝国の栄光」に未練を持っていることにある。侵略の歴史を正面から語ろうとする人は「自虐」と責められ、「日本の名誉を損なった」とまで言われる。日本に過去の総括ができなければ、日本と隣国との和解の道はより遠く、険しくなることだろう。過去の総括を心から願ったドイツは、欧州の和解を成し遂げた。曖昧な態度で事実をねじ曲げ過去を否定する日本は、近隣外交の行き詰まりからなかなか抜け出せずにいる。

 今年は、中国人民抗日戦争勝利及び世界反ファシズム戦争勝利70周年である。中国政府はこれを記念するため、様々な大型イベントの開催を計画している。その目的は、歴史を胸に刻み、犠牲者に思いを馳せ、平和の大切さを思い、未来を切り開くことにある。また善良なすべての人々に平和への願いと決意を呼び起こし、歴史の悲劇の再演を避け、第2次大戦の勝利の結果をともに守り、人類の明るい未来を切り開くことにある(中国外交部報道官の言葉)。中国は、日本軍国主義が発動した残虐な侵略戦争の主要被害国の一つであり、世界の反ファシズム戦争の勝利のために巨大な民族的犠牲を払った国である。歴史的な意味を持つこの年に、第2次大戦の戦勝国として記念活動を行うのは当然の成り行きである。中国を侵略し、第2次大戦のアジアの戦場の元凶となった日本は、これに対して過剰な反応をすべきではない。

 日本がアジア近隣外交の行き詰まりから脱するのに方法がないわけではなく、それもさほど複雑ではない。虚心になってドイツに学ぶのである。ドイツは日本の模範となり得る。

 「虚心」は「真心」の上に築かれるもので、そこには虚偽やごまかしがあってはならない。侵略戦争の血の教訓を虚心に総括し、侵略戦争の罪を心から悔い、第2次大戦の侵略の歴史を日本の恥と考えなければならない。侵略戦争をごまかしで飾り立て、日本の誇りとしてはならない。善悪をひっくり返して侵略史の否定や改ざんに走るべきではない。侵略は侵略であり、「侵略の定義は定まっていない」という理屈はまったく通用しない。

 だがドイツが模範となり得るのは、日本が自身に道義的な欠陥を認めての話である。日本がこれを認めず、「日本の戦後の国際社会への貢献」でこれをごまかし、過去の侵略史を取り繕い、これに正面から取り組むことを避けるならば、ドイツを模範にするということすらできないだろう。

 日本が過去の侵略史を真剣に直視することは、アジア近隣外交の行き詰まりを打開するために日本が必ず通らなければならない道であり、唯一の道である。アジアの歴史問題を解決するには、日本が過去を心から総括することが前提となる。第2次大戦終結から70周年の今年、「安倍談話」が語るべきはこの総括にほかならない。(文:厖中鵬・中国社会科学院日本研究所専門家)(編集MA)

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 「人民網日本語版」2015年3月13日


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