国家外貨管理局の易綱・局長は10日、人民元国際決済システム(CIPS)の投入を中国が年内に計画していることを認めた。
海外メディアはこれまでに、消息筋の情報として、実現に期待が高まっている人民元国際決済システムがすでに準備を整え、早ければ9月か10月に投入される見込みだと伝えていた。同システムは、国際決済での人民元使用を促進する措置とされた。易綱局長は10日、年内投入の計画であることを正式に認めたが、具体的な時期については回答しなかった。
この件にかかわっている銀行業界の関係者によると、CIPSのシステム自体の準備はすでに整っており、関連部門が20銀行を選んで運用テストを行っている。このうち13行は中国資本の銀行、残りは外資銀行の支店とされる。運用テストの結果によって具体的な投入の時期が決まる。
人民元の国際決済業務を独立処理する世界決済システムの開発は、中国人民銀行(中央銀行)が2012年に開始した。運用開始は当初2014年とされたが、まだ実現されていない。
中央銀行の通達によると、人民元国際決済システムには主に4つの機能がある。第一に、国内外の直接的な参加者を結びつけ、人民元の貿易や投資などの国際決済業務を処理する。第二に、国際的な銀行間通達規格を採用し、中国語と英語を含む情報伝送を実現する。第三に、主要タイムゾーンの人民元決済ニーズをカバーする。第四に、汎用・専用のアクセス方式を用意し、方式の選択は参加者が自ら行うものとする。
業界関係者によると、人民元国際決済システムは、人民元を世界規模で決済に用いるための便利な手段となる。今後は、各種のネットワークをつなげた現在の決済システムに代わって、スムーズな人民元取引を支え、人民元国際化のプロセスをいっそう加速する役割を果たしていくものと見られる。(編集MA)
「人民網日本語版」2015年3月13日