米ディズニーが制作・配給するアニメ映画「ベイマックス」の世界興行収入がこのほど、6億2千万ドル(約744億円)に到達。2014年に封切られたアニメ作品としては「ヒックとドラゴン2」の6億1900万ドルを抜いて1位となった。記録的なヒットを牽引するのは、主役のケアロボット・ベイマックスだ。この癒し系ロボットの人気は、中国のアニメ映画にどのような教訓を与えているのだろう。
南京暁庄学院新聞伝播学院の教師・袁洲さんは、「ジャンル映画という観点から見ると、『ベイマックス』が特別な記録を作ったわけではない。しかし、毎年のように大人気となるキャラクターが生み出されていることは注目に値する。例えば、『ヒックとドラゴン2』の『ナイト・フューリー』や『アナと雪の女王』の『オラフ』など。今年は『ベイマックス』が大ヒットし、人々が温かい癒し系を求めるようになっている」と分析している。
袁洲さんによると、ハリウッド映画が生む関連商品も大きな商機を創出する。「萌える」という理由だけで、ベイマックスは世界中で大ヒットしており、その関連商品も世界中で売れている。これはハリウッドの商業映画が使う常套手段だ。中国のショッピングサイト「淘宝網」で、「ベイマックス」と入力してみると、カー用品や人形、服、ソファー、水筒、照明器具、フラッシュメモリなど、1000件以上の商品がヒットした。