毎年の3月17日は西洋における聖パトリックの祝日、別称「グリーンハットデイ」、欧米諸国の多くの人々が、この日にアイルランドの象徴である緑色の帽子をかぶって祝い合う。
中国では周知のことだが、「緑色の帽子」はあまり人々に歓迎されない意味を持つ。中国以外の国々では、緑色の帽子はどんな風に捉えられているのだろうか。
◇中国…緑色の帽子は男性にとって屈辱
中国人のコンテクストでは、男性が緑色の帽子をかぶることはこの男性の妻がほかの男性と浮気しているという意味合いを持つ。だから、緑色の帽子という言葉は男性にとって極めて屈辱的な表現といえるだろう。とりわけ、古くは、父親を殺された仇と妻を奪われた恨みは男性にとって最も耐えられないものであったとされる。
この言葉は千年を超える変遷を経てきた。例えば、緑色は中国古代において身分の低い者が用いる色だと見なされ、唐と宋の時代では、碧、青、緑の三色を卑しい者の着る服装の色だとされた。また、朱元璋(明の初代皇帝)は娼婦の夫か父親に対して頭に緑色の頭巾をかぶり、腰に紅の褡膊(布で出来たベルトのようなもの)をつけ、足に豚の革で出来た靴を履くことを命じ、同時に、街道を歩くときには、左右の端に寄らなければならないとした。
これによって、人々は「緑色の帽子」をかぶっている者を見るとすぐに「妓楼一族」の一員だと一目で分かり、「緑色の帽子」をかぶることはこの男性の妻か娘が売春している、または妻が浮気していることの俗称になった。
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