天皇皇后両陛下が来月、第二次世界大戦で戦死した日本軍兵士の慰霊のためパラオを訪問する。21日、現地海域を潜っていた共同通信社記者が、海中に沈んでいる旧日本海軍の給油艦「石廊」の船尾付近に中国国旗「五星紅旗」が結び付けられているのを見つけた。環球時報が伝えた。
共同通信社の報道によると、この「五星紅旗」は、幅約1メートル。針金と白いバンドを用いて、サンゴ礁に覆われた船尾砲座を囲む柵に結び付けられていた。「石廊」は1944年、太平洋戦争中に米軍の襲撃を受け、多数の乗組員とともにパラオ海域に沈んだ。また、この海域は、ダイバーに大変人気があるダイビングスポットという。共同通信社記者と共に潜水した現地の日本人ガイドダイバーは、「この旗は、おそらく、ここ1週間以内に縛り付けられたものだ」と指摘した。共同通信社は、中国人ダイバーが縛ったのではないかとみている。パラオを訪れる中国人観光客は、ここ数年で激増している。
今回の事件は、日本人ネットユーザーの間で大きな物議を醸した。まとめサイト「保守速報」には、「中国は、パラオ海域で海底調査でも始めたのか?」「悲しいことに、今の日本人はお金が無くてパラオ旅行などできない」などの投稿が寄せられた。また、「以前に朝日新聞がサンゴ礁破壊に関するねつ造記事をでっち上げたように、今回の件も、共同通信社記者の自作自演ではないか?」と疑いの眼を向ける人、「この国旗は、すぐさま取り払って焼却すべきだ」と息巻く意見もあった。
NHKニュースオンラインによると、日本政府は24日、担当者を現地に派遣し、パラオのペリリュー島の地下壕に残された兵士遺骨の調査・収集作業に着手する予定という。1944年、日本軍はペリリュー島の地下で米軍と激しい銃撃戦を繰り広げ、兵力の違いによって全滅した。(編集KM)
「人民網日本語版」2015年3月23日