3月23日の「世界気象デー」を迎えるにあたり、中国気象局の鄭国光局長は、「科学で気候を認知し、気候の安全に注目する」をテーマに、メッセージを発表した。前世紀の半ば以降、中国の気候には著しい変化が生じているという。新華社が報じた。
鄭局長のメッセージの内容は以下の通り。
中国の気候は、典型的なモンスーン気候で、気候の種類は複雑多岐にわたり、各地の気候差は極めて大きい。前世紀の半ば以降、中国の気候には著しい変化が生じ、気温は10年ごとに平均0.23℃ずつ上昇、気温の上昇率は世界平均の2倍に上っている。また、熱暑、干ばつ、豪雨、台風など極端な天気現象が頻発している。今世紀に入ってからの、気象災害による直接経済損失はGDPの1%前後に達し、この数値は世界平均の8倍に相当する。
気候変動は中国に極めて大きな影響をもたらしている。小麦、トウモロコシ、大豆などの主要農作物の単位面積あたり生産量は減少し、主要河川の流量は減少あるいは不安定化している。土壌の浸食、生態系の退化、生物種の移動など生態系の悪化が深刻化し、環境容量は低下し、風力エネルギー・太陽エネルギー資源の開発と利用に制約がもたらされた。青蔵鉄道(青海チベット鉄道)、三峡ダム、南水北調(水不足解消のため南方の水を北方に送るプロジェクト)、西気東輸(西部の天然ガスを東部沿岸地域に輸送するプロジェクト)、三北(東北・西北・華北)生態防護林など重大戦略プロジェクトの安全生産や運営にも、多大な脅威がもたらされている。温室効果ガスが持続的に大量に排出されることで、地球規模での温暖化がさらに進み、中国が直面している気候変動・気候災害リスクは、ますます激化している。(編集KM)
「人民網日本語版」2015年3月23日
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