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人民網日本語版>>経済

何事も石橋をたたいて渡る日本の企業家 (2)

人民網日本語版 2015年03月23日08:17

情報が氾濫している今の時代だが、メディアやインターネット上で、柳井氏や孫氏の情報を見ることはほとんどない。この2人だけでなく、日本の大企業のほとんどの社長たちは、まるで「忍者」のように、自分の一部分しか世間に見せない。

では、日本の企業家がメディアなどでの露出を極力避けようとするのはなぜなのだろう。その理由をいくつかあげてみよう。

まず、日本の企業のほとんどが個人が立ち上げた民営企業で、社長の一挙一動が直接企業の評判に影響するからだ。評判が重要なカギを握る日本のような社会では、社長の一度の失言、一度の失敗が、客離れや業績の悪化につながってしまう。そのため、「何かをする前に、まず人間性を整える」というのが、日本社会の基準、モラルとなっている。つまり、企業の評判イコール社長の評判ともいえるのだ。

次に、企業家が芸能人のようになり、さまざまな所に登場したり、私生活を暴露したりすると、一部の「ファン」を獲得することはできても、一部の「敵」を作ることにもなりかねない。企業にとって、社長個人の行いが、消費者のブーイングを買ったり、嫉妬を招いたりしてしまうと、一部の消費者が離れてしまうだけでなく、「攻撃者」を作ることもある。つまり、社長が芸能人のようになれば、企業の知名度を向上させることはできても、企業にとっては、大きなリスクを抱えることにもなるのだ。

また、「言葉が多くなれば失言が必ず出る」というのが、日本の大企業の社長が銘記している教訓だ。そのため、日本の企業家に、現在の政治や社会問題に対する考え方を語ってもらうのは、至難の業になる。企業家は、自分は学者でなければ、評論家でもないことをわきまえており、懸念を示すことはあっても、とやかく言うことはない。

何かの問題をバッサリ切れば、その時はスッキリ感があっても、企業にとっては、それによる利益よりも損失のほうが多くなる。


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