ホルムアルデヒドを吸収した竹炭を装置内に入れて放置。24時間後、装置内のホルムアルデヒド濃度を測定したところ、1立方メートルあたり0.03ミリグラムが検出された。この実験結果から、ホルムアルデヒドを吸収した竹炭から、再びホルムアルデヒドが放出されたことが判明した。
専門家は、「これは、一種の動的バランスによる現象だと説明できる。濃度・温度が一定の状況のもとで、竹炭がホルムアルデヒドを吸収する作用と放出する作用にバランスが働いたのだ。外部の濃度がある程度下がると、このバランスが崩れ、吸収された一部が再び放出された」と指摘した。
つまり、竹炭に吸収されたホルムアルデヒドは、決してそこに安定することはなく、いつでも、バランス次第で、竹炭から放出され得るという訳だ。
実験スタッフは、実験を続けた。竹炭がホルムアルデヒドを吸収する際の環境温度を35℃まで上げると、吸収力はかなり低下し、竹炭100グラムが吸収するホルムアルデヒドは410ミリグラムまで落ち込んだ。
この結果から、気温が高くなる夏には、竹炭がホルムアルデヒドを吸収する能力が大きく低下し、反対に、ホルムアルデヒドを放出する速度が大幅に速くなることが分かった。
清華大学建築環境検測センターの黄少丹博士は、「ホルムアルデヒドの分子は、高温環境のもとでは、かなり活発に活動するため、活性炭に吸収されても、放出されやすい。逆に、低温時には、活性炭のホルムアルデヒドを吸収する力は、高温時よりかなり強くなる」と説明した。
この結果、竹炭を利用する際には、有害物質の吸収効果を保つために、温度が高すぎる場所に置くことは避けた方が良いことが分かった。
すでに飽和状態に達した竹炭は、太陽光に晒す、あるいは風通しの良い場所でドライヤーの熱風にあてれば、それらの高温作用で活性炭の働きが回復、有害物質の吸収力も蘇る。(編集KM)
「人民網日本語版」2015年4月3日
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