中国が海外での反腐敗活動を推し進めるに伴い、米国に逃亡した汚職官僚は追跡の手が日増しに迫るのを恐れとともに感じている。「猟狐」(キツネ狩り)から「天網」まで、中米は反腐敗協力を加速している。
米司法省報道官はこのほどメディアに「司法省は毎年中米法執行協力合同連絡チームの定期会合を通じて、国外逃亡犯逮捕、不法取得資産没収協力の問題について中国の関係当局と話し合っている」「われわれは米国を汚職官僚およびその不法取得資産の隠れ場にすべきではないとの原則に尽力している」と表明した。
ブルッキングス研究所の中国専門家、ケネス・リバソール氏は取材に「現代世界は金融、デジタル面で相互連結しており、中米は組織犯罪の取締り、個々の事件の捜査・処理など、多くの分野で協力を強化できる」「米国は外国人が不法取得を持ち込み、マネー・ロンダリングを行った後にのうのうと暮すことを望んでいない。米国にはこうした汚職官僚を法の裁きにかける法律がある」と指摘した。
いくつかの進展は遂げたものの、中米の反腐敗協力は依然として大きな試練に直面している。その最大のものが両国間に犯罪人引渡条約がないことだ。中国が通常のルートを通じて、米国に逃亡した汚職官僚を速やかに逮捕、起訴、送還することは難しく、各事件ごとに米側と交渉するしかない。