核拡散防止条約の再検討会議が27日、米ニューヨークの国連本部で開幕した。各国代表が1カ月近い時間を使ってここ5年の条約の実施状況を審議し、核軍縮などの問題について交渉する。開幕当日は、中国や米国、日本などの発言が注目を浴びた。中国新聞網が伝えた。
日本の岸田文雄外相は、「唯一の被爆国である日本は、各国の政界要人による広島と長崎の見学を歓迎する」とし、核保有国と非保有国はともに行動し、核のない世界の実現に努力しようと呼びかけた。
米国のケリー国務長官は、「今年は国連発足70周年にあたるが、国連の結成はもともと、世界の人々に戦火を避けさせるためのものだった」とし、大学を卒業して海軍に入った後、核兵器が人々にいかに深刻なダメージをもたらすかを知ったという若い頃の経験を語った。
ケリー国務長官によると、米国は核軍縮の面で大きな進展を実現している。昨年12月までに、米国の核兵器の備蓄量は冷戦期のピーク時から85%縮小した。核実験も20年余り行っておらず、国家安全に対する核兵器の役割も縮小されている。
ケリー国務長官は、核なき世界の実現という目標の任務は重く、道のりは遠く、忍耐強く、協力的で、強靭な精神が必要になると語った。「核拡散防止条約」の指導思想は核兵器の非保有国は核兵器を配備せず、保有国は徐々に軍縮を進め、原子力を平和的に利用する権利はすべての国が持つという、不可分の3つの要素からなる。世界各国は一致団結し、核兵器を教科書の中だけの存在とするという目標を実現しなければならない。