中国紅十字国際救援隊は4月30日にネパールの被災地入りしてからこれまでに、負傷者約600人の手当てを行った。新華社が報じた。
ネパールの首都カトマンズから東13キロに位置する都市バクタプルにキャンプを張る同救援隊医療チーム小児科の王軍医師は取材に対して、「当チームが手当てをしている負傷者のうち、女性や子供が大部分を占めている。当チームのメンバー18人は、毎日車で農村に行き、負傷者の手当てを行っている」と説明した。
同チームは、震災後の伝染病発生防止の活動も行っている。被災地となった農村は水道が止まっているため、安全な飲料水の確保が問題となっている。伝染病科の趙暁巍医師は取材に対して、「地震発生から1週間が経ち、伝染病発生防止が一層重要となっている。地震発生後、水源が汚染し、居住条件も悪化しているため、下痢や風邪、呼吸器感染症、消化器感染症が多発する可能性があり、大規模な伝染病が発生する可能性も排除できない。当医療チームが救援に当たっている地域では、主に脱水症が原因の発熱が多発している」と現状を説明した。
趙医師によると、同チームは今後、現地住民に対して、手洗いの履行や飲み水、食品に対する注意、飛沫感染の防止などを呼び掛ける計画だ。
同チームのメンバーは、北京の中国人民武装警察部隊総病院と上海の華山病院から来ている。中には、幼い子供がいながらも被災地に駆け付け、救援活動に携わっているメンバーもいる。
メンバーの1人、陳金宏さんは、ネパールに行くのを息子(6)に反対されたものの、「お父さんはネパールの子供を助けに行くんだ」と、「救援」の意味を説明。すると、「お父さん、ネパールの子供たちをたくさん助けてね!」と、理解を示してくれたという。 (編集KN)
「人民網日本語版」2015年5月4日