今回の日本映画展で上映される映画は昨年の日本映画市場で興行成績が良かったものが多い。これらの作品は観客から深く受け入れられ、日本と言う国の文化の特色を最も体現した映画だ。上海芸術映画連盟はこれらの映画を通し、上海の映画ファンに日本映画の魅力や日本という国の魅力を知ってもらいたいという主旨から、同映画展を開催した。しかし同映画展の開幕前に、ほとんどの上映のチケットはすでに売り切れとなっている。
東京国際映画祭の都島信成事務局長は、「今回の日本映画展で上映する作品は、昨年1年間で広く観客に受け入れられ、興行成績が良かった作品ばかりだ。ユーモアに溢れている映画や、アクションシーンが非常に素晴らしい映画もある」と説明した。
日本映画のヒットの要素について、都島氏は、「日本映画市場は近年非常に安定している。大ヒットした映画は、例えば今回上海で上映する「るろうに剣心」のように漫画を原作としているものが多い。また、「ぼくたちの家族」のような、ゆったりとしたテンポの伝統的な家族映画も同様に人々の心を打ち、日本の観客に歓迎された」と語った。
■日本の映画市場は、外国映画よりも日本映画が優勢
開幕式の後、都島信成氏は上海のメディアの取材を受けた。日本映画業界が常に高い芸術的水準と市場価値を保ち続けていることについて聞かれると、都島氏は、「日本映画は、毎年大幅な成長を遂げている中国映画市場とは異なり、非常に安定した市場を持っており、毎年ほぼ同じ水準を保ち続けている。外国映画と国内映画のシェアには変化が見られるが、この10年近くは日本映画が優勢だ。2、30年前のハリウッド映画が一世を風靡していた頃でさえ、日本政府は日本映画の保護措置を推進するようなことはまったくなかった。これによって、地元の映画人とハリウッド映画との競争が現在までずっと続いている」と語った。