日本の著名な雑誌『世界』はこのほど、村山富市元首相と河野洋平元内閣官房長官の対談を掲載し、日本は歴史を直視して初めて国際社会の信頼を勝ち取ることができると強調した。
1993年に河野洋平内閣官房長官(当時)は日本軍が「慰安所」設置に直接関与し、慰安婦を強制連行したことを認める談話を発表した。2年後、村山富市首相(当時)は第2次大戦時に日本が侵略戦争を発動し、植民地支配によってアジア諸国の人々に多大の損害と苦痛を与えたことを認める談話を発表した。「河野談話」と「村山談話」はともに、日本は歴史を深く反省し、歴史の教訓を汲み取って、同じ過ちを繰り返さないようにしなければならないと表明。これは後の歴代内閣に継承され、国際社会の積極的な評価も得た。20年余り後の今日、両談話は再び日本世論の焦点となっている。
村山氏はまず「外交において日本はまず近隣国との安定した関係の構築に尽力すべきだ。だが中韓など隣国との交流は冷え込んでいる。その重要な原因が日本政府の歴史認識に問題があることだ。第2次大戦終結後長い間、日本政府は日本軍の犯した戦争犯罪について明確に反省しないままきた。だが中韓など被害国からすると、日本が史実を直視し、深く反省するか否かは国民感情に関わるだけでなく、日本が歴史の過ちを繰り返すのか否かという重大な問題にも関わる」と指摘。
「第2次大戦終結50年という節目に当たり、私は日本政府の歴史認識を明確に示すことが重大な政治責任だと考え、『村山談話』を発表し、侵略と植民地支配の史実を率直に認め、再び過ちを繰り返さないとの決意を表明した。今『村山談話』が焦点となっているのは、安倍晋三首相が最近『村山談話をそのまま継承することはない』『侵略の定義は定まっていない』と繰り返し表明したからだ」「こうした発言を受けて国際社会は日本政府の歴史認識に深い懸念を表明している」と述べた。
村山氏はさらに「時が経つにつれて、史実を知らない日本人がどんどん増えていく。さらに日本の教育も十分に全面的でないため、第2次大戦時に日本が犯した戦争犯罪と負うべき歴史責任を理解しない日本人が増えている。日本政府はこの問題を真剣に考え、反省しなければならない」と強調した。