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四川省、世界最大のパンダの精子バンクを構築

人民網日本語版 2015年05月20日13:46

四川省成都市でこのほど開催された科学技術奨励大会で、プロジェクト「ジャイアントパンダの繁殖生物学・保護遺伝学の研究と応用」が、2014年度四川省科学技術進歩奨一等奨を受賞した。同プロジェクトでは、四川省で人工繁殖のパンダ130頭からなる質の高い個体群の形成に成功したほか、世界最大のパンダの精子バンクも構築した。新華網が報じた。

2000年から始動した同プロジェクトでは、パンダの繁殖・健康・個体群の遺伝的管理---の3つの分野で鍵となる技術のイノベーションを実現し、パンダ110頭の繁殖や、人工繁殖のパンダ130頭からなる質の高い個体群の形成に成功した。

研究員はパンダには遅延性排卵が存在することを初めて突き止め、遅延排卵の個体に対して遅延受精を実施する方法を提案した。また、ストレス反応や早すぎる人工受精もパンダの排卵に影響を及ぼし、繁殖效率が下がることが分かった。これらの発見をベースに、5つの特許技術を用いた適時受精の新技術体系を確立し、精液の採取と冷凍技術も向上させ、世界最大のパンダの精子バンクを構築した。

特筆すべきは、イノベーションされた各技術を応用して、成都市でパンダ130匹の個体群の形成に成功しただけでなく、国内外の6機構によるパンダ31頭の繁殖、育成をサポートした点だ。うち、中国のパンダが最も多いのは日本だ。これにより、飼育されているパンダの「存続可能な自立個体群」を確立するという目標を17年前倒しで達成し、個体群の創始個体の遺伝貢献が過度に偏っているという状況の改善も実現している。関連の成果は、華南トラなどの絶滅危惧種の保護にも応用し、中国の絶滅危惧種保護の水準向上につながると期待されている。(編集KN)

「人民網日本語版」2015年5月20日

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