白書は、国家安全と発展戦略に基づき、新たな歴史的時期の情勢における任務要求に適応し、積極防御軍事戦略の方針を揺るぎなく遂行し、軍事戦略指導を時代に合わせて強化し、戦略の視野をさらに広げ、戦略構想を更新することを求めている。さらに指導の重心を移動し、戦争の準備と休止、権益と安定の維持、脅しと実戦、戦争行動と平和期の軍事力運用を総体的に計画し、長期的な見通しを重視し、有利な状況を形成し、危機を総合的にコントロールし、戦争の抑制と勝利を確保することを要求している。白書はまた、軍事闘争準備の基本を局部的なサイバー戦争の勝利に置き、海上での軍事闘争と闘争準備を際立たせ、重大なリスクを効果的に制御し、連鎖反応に適切に対応し、国家領土の主権・統一・安全を防衛する必要を指摘している。
軍事力の建設・発展について白書は、新情勢下の軍事戦略方針を貫徹し、中国共産党の新情勢下の強軍目標の実現を目指し、国家の核心的な安全の必要性を指導方向とし、軍隊の情報化によってサイバー戦争に勝利することに着眼し、国防と軍隊の改革を全面的に深化させ、中国の特色ある近代軍事力体系の構築に努め、様々な安全脅威に対応し多様な軍事任務を遂行する軍隊の能力を高めることを強調している。白書は、4つの重大な安全分野である「海洋」「宇宙」「サイバースペース」「原子力」の発展を説明している。
白書は、軍事闘争の準備の拡大・深化のためには、戦争の遂行と勝利という要求に照らして、重点的な難問の解決を指導方向として堅持し、実践的で常態的な準備を実現し、軍隊の威力と実戦能力を全面的に高め、情報系統に基づく体系的な作戦能力を増強し、各方向・各分野の軍事闘争の準備を統一的に進め、常に備えを怠ることのない戦争準備状態を保持し、軍事訓練の実戦化レベルを高め、非戦争軍事行動の準備を組織する必要があるとしている。
国際軍事安全協力に関して白書は、中国軍は「共同安全・総合安全・協力安全・持続可能安全」という安全観を堅持し、「同盟ではなく、対抗せず、第3者をターゲットとしない」軍事関係を発展させ、公平で有効な集団安全体制と軍事相互信頼体制を構築し、軍事安全協力の余地を積極的に拡大し、国家の平和発展に有利な安全環境を形成するとしている。
白書の中国語と英語の書籍版はそれぞれ人民出版社と外文出版社が出版し、全国の新華書店で即日販売開始された。(編集MA)
「人民網日本語版」2015年5月27日