朱氏によると、世界の製造強国陣営の中で、中国は現在、第三集団の先頭におり、英国やフランス、韓国をわずかに上回っている。行動綱領によると、これから10年で製造強国の仲間入りをし、米国とドイツ、日本と同じ集団に入る。次の10年で製造強国の中等レベルに達し、ドイツと日本と肩を並べる。3度目の10年で、名実を伴う本当の製造強国となる。
▽海外との差:自主革新能力の後れ
上述の指標体系で評価すると、米国は世界の製造強国の中でも群を抜いた実力を誇っている。
製造業は米国の経済力の柱である。資料によると、米国の設備製造業は世界最強で、工業分野の世界トップ500社のうち米国企業は31%を占め、総合的な競争力でも世界一のポジションにある。これと比べると、中国は世界の製造大国ではあるが、まだ製造強国とは言えない。
ボリュームだけを取れば、中国はすでに世界一の製造大国である。中国の製造業の生産額は2010年には米国を抜いて世界一に躍り出た。だが「大きい」ことは「強い」ことを意味しない。中国工程院院士の朱高峰氏はかつて次のような事実を指摘している。中国のハイエンドチップの80%は輸入に頼っている。178.96ドルのアップルの携帯電話の生産において、組み立てを請け負う中国企業は6.5ドルしか得ていない。中国が自主開発した大型旅客機C919のすべてのエンジンは輸入に頼っている――。
中国経済を支えるのは製造業である。中国の製造業は世界の製造強国にどこで劣っているのか。
「中国の工業規模は世界最大で、工業生産額も最大、工業品の輸出額と輸入額も世界一だ。だが中国の工業製品の品質は世界一流のレベルにはなかなか追いつかず、製品の付加価値額も工業強国のレベルに達していない」と中国社会科学院工業経済研究所の張世賢研究員は指摘する。