2015年6月3日  
 

中日対訳健康知恵袋 企画集 北京のお気に入り

Apple新浪騰訊人民LINE微信RSS
人民網日本語版>>経済

「メイド・イン・チャイナ」の出口はどこに?

人民網日本語版 2015年05月26日15:54

国務院の李克強総理は20日、公式訪問中のブラジルで第2の都市リオデジャネイロを訪れ、地下鉄に乗り、フェリーに乗った。李総理の動きを通して、「メイド・イン・チャイナ」(中国製品)が改めて国内外の注目を集めることになった。これに先立ち、中国は製造強国戦略の実施に向けた今後10カ年の行動綱領「メイド・イン・チャイナ2025」を発表。現在への視点と長期的な視点、戦略と戦術を兼ね備えたこの10カ年行動計画には、製造業界から厚い期待が寄せられている。「国際商報」が伝えた。

業界関係者によると、「2025」が登場したことにより、産業のモデル転換・バージョンアップ・発展の方向性が明らかになり、関連業界には政策の追い風が吹いてきた。だがメイド・イン・チャイナが大から強になるという歴史的な飛躍を遂げようとするなら、国内に長期間存在する知的財産権の保護の不十分さという問題、資金調達難や資金調達コストの高さという問題を解決することが必要であり、このほかグローバル産業チェーンにおける中国自身の地位を引き上げ、さらには中国製造業の新たな強みを作りだしていくことがカギになる。

▽「大だが強ではない」という現実が直面する苦境

工業・情報化部(工業・情報化省)の苗圩部長はこのほど、「中国経済の発展がシフトチェンジしつつスピードを落とさないようにし、産業構造のミドルエンド・ハイエンドへの移行を後押ししようとする場合、その重点、難点そして出口はすべて製造業にある」と述べた。

苗部長は次のように説明する。「工業・情報化部がまとめたデータによると、主要工業製品約500種類のうち、約220種類は中国が生産量世界一だ。2014年には米経済誌『フォーチュン』が選ぶフォーチュン・グローバル500に中国企業100社が選ばれ、そのうち56社は製造業企業だった。中国の製造業は世界の製造業の中で約20%のシェアを占め、すでに製造大国となっている」。

だが製造業の大ではあるが強ではないという現実が直面する苦境を誰もが目にしている。現時点での中国製造業の抱える主な問題として、「2025」は次の点を挙げる。「自主イノベーション能力が弱く、対外依存度が高い」、「製品のグレードが低く、世界的に有名なブランドがない」、「産業構造が不合理で、ハイエンド設備製造業と生産型サービス業の発展が遅れている」、「産業の国際化レベルが低く、企業のグローバル化経営の能力が不足している」などだ。中国現代国際関係研究院グローバル化研究センターの劉軍紅センター長は、「中国の製造業は長らくグローバルバリューチェーンのローエンドやミドルローエンドに置かれきたため、競争力を向上させることが難しかった。中国の立場の向上を絶えず追求していかなければ、グローバル化された競争の中で有利な立場に立つことはできない」と話す。

業界関係者は、「メイド・イン・チャイナはかつて非常に大きな価格的強みによって『世界の工場』に躍り出たが、人口メリットが失われ、生産要素のコストが全面的に上昇するのにともない、中国製造業の発展の黄金期は過ぎ去り、薄利の時代に入ったことは確かだ。モデル転換とバージョンアップが焦眉の急となる」と話す。


【1】【2】

関連記事

コメント

最新コメント

アクセスランキング