共同通信社によると、在日米軍などを統括する米太平洋軍のハリス司令官は12日に東京で日本メディアと会見し、中国が東中国海に設定した防空識別圏について「完全に無視している」と述べ、南中国海に防空識別圏を設定しようとしても、米軍の行動は妨げられないことを強調した。中国共産党中央党校国際戦略研究所の高祖貴副所長は中国中央テレビ(CCTV)のインタビューに「ハリス氏の発言は恐らく米軍のみを代表する、さらには個人的見解を代表するものに過ぎない。中国による防空識別圏設定は関係空域での他国の自由で安全な航行にプラスであり、中国の姿勢は非常に開かれたものだが、米国は敵意を抱いているようだ」と指摘した。
2013年11月23日に中国政府は東中国海防空識別圏の設定を発表した。数日後、米軍の長距離戦略爆撃機「B-52」2機が東中国海防空識別圏に進入したうえ、中日間で係争のある東中国海の島嶼を飛び越えた。事前に中国への通知はなかった。
高氏は「ハリス氏の発言は『一石二鳥』の効果を狙ったものだ。中国が防空識別圏を設定した際、米軍は迅速にB-52爆撃機を派遣して態度を示したが、実は米国の政府や他の当局は東中国海防空識別圏を尊重している。米国内には異なる声もあるが、防空識別圏は世界の多くの国が設定しており、中国のやり方はいかなる国際規定にも違反していない。ハリス氏の最近の発言は恐らく米軍のみを代表する、さらには個人的見解を代表するものに過ぎない。南中国海防空識別圏に言及したのは、米国は南中国海上空の飛行の自由を依然有しているとの予防的な警告をしようとしたものだ」と述べた。
高氏はまた「実は中国による防空識別圏設定は他国の航行と飛行の自由を妨げるものではなく、反対に関係空域での他国の自由で安全な航行にプラスだ。中国の姿勢は非常に開かれたものだが、米国の姿勢は非常に窮屈なうえ、敵意を抱いているようだ」と述べた。(編集NA)
「人民網日本語版」2015年6月19日