18日午前に開催された中国商務部(省)定例記者会見において、2015年5月以降の商務をめぐる活動状況が報道関係者に向けて発表された。記者から、欧州・日本・韓国向け輸出がやや落ち込んでいる問題に関する質問が出ると、沈丹陽報道官は、「ある市場への輸出が全体に占める割合は、相対的な考え方によるものであり、簡単に二国間貿易への依存度を評価する指標とすることは不可能だ」と答えた。中国経済網が報じた。
以下は沈報道官のコメント内容。
5月の対米輸出は、前年同期比7.8%増加したが、EU、日本、韓国向け輸出はそれぞれやや減少した。輸出全体に占める対米輸出の割合は18.8%に達し、2010年8月以来の最高を記録した。このような状況が生じた主な理由として、▽米国経済が、このところ力強い勢いで回復しており、市場ニーズがかなり増加したこと ▽受動的な人民元高によって、EU諸国や日本向け輸出の競争力にマイナス影響が及んでいること、の2点が挙げられる。
昨年下半期以降、対ドル人民元レートは安定を保ち、対米輸出もそれに応じて比較的安定した状態を維持している。一方、同じ時期に、ユーロ安ドル高・円安ドル高が進んだことで、対ユーロ人民元レートは21.1%、対円人民元レートは21.9%、それぞれ大幅に上昇した。この人民元高が、EU・日本向け輸出にかなり大きな圧力をもたらした。
中国は、米国にとって世界第3位の輸出市場であり、世界最大の輸入相手国である。互いに極めて重要な貿易相手国である中米両国の二国間貿易規模は拡大し続け、提携分野は極めて幅広く、現在互いに対する貿易依存度と経済の融合度をやや高めれば、「あなたの中に私がいて、私の中にあなたがいる」という両国関係になるのもいいことだ。(編集KM)
「人民網日本語版」2015年6月22日