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中国の民間組織、日本の産業革命遺産の登録に反対の書簡 (2)

人民網日本語版 2015年07月03日14:34

かつて強制連行で福岡県や熊本県、鹿児島県などに連れていかれ、過酷な労働を強いられた複数の労働者は手紙の中で牛や馬にも劣る扱いで強制労働させられた体験を明かしている。着る物や食べる物にも事欠き、お金も支給されず、病気になっても医者にもかかれない状態で労働を強いられ、暴力を振るわれることも日常茶飯事だった。一旦病気になれば、死体を埋める穴に投げ込まれ、ただ死を待つしかなかった。

童氏は、「このように残虐な場所が世界遺産に登録されることがあっていいものだろうか?明治日本の産業革命遺産の世界遺産登録はユネスコ憲章の国際法に背くものだ」と語る。第2次世界大戦中、日本は他国の領土を侵略し、他国の国民を殺戮した。童氏は、「もし侵略戦争を支持し、他国の国民を奴隷扱いして過酷な労働を強いらせ、他国の尊厳を蹂躙しようとした不義の場所を世界遺産に登録すれば、世界に向け戦争を支持していると宣言しているようなものではないか。戦争被害国は、とてもじゃないが受け入れることはできない」と述べる。

また童氏は「日本は現在戦争を反省・謝罪していないだけでなく、公職にある者が公然と戦争犯罪者を祀っている靖国神社を参拝している。これは、日本が戦争を起こしたことを恥だと思っていないだけでなく、逆に栄誉に思っていることを示している」と指摘する。「もし日本が犯罪行為を正視せず、謝罪せず、平和を大切にしない状況下で、戦争の犯罪行為が行われた遺産が世界遺産に登録されれば、これは日本に戦争を宣伝させることを手助けするものだ」と指摘した。

日本は、明治日本の産業革命遺産が日本の発展の軌跡を体現していると宣伝しているが、強制連行された労働者が悪劣な生活環境で非人間的な扱いを受け、数千人以上が死に追いやられた醜悪な一面についてまったく触れていない。これについて、童氏は、「世界遺産登録リストに申請した背景には、戦争の犯罪を覆い隠し、侵略の歴史を美化するという陰謀が存在している」という見方を示している。

「侵略戦争を起こし、他国の国民を蹂躙した後、強制労働の地を世界遺産に登録することは、戦争の被害者にとって極めて大きな侮辱であり、戦争被害国にとっては不公平なことだ」と童氏。

童氏は、1990年に「一刻の猶予も許されない中国の対日損害賠償要求」という万言書を著した後、これまで一貫して中国民間対日賠償請求訴訟の支援と呼びかけを行ってきた。童氏は、今年のノーベル平和賞の候補者として名前が挙がっている。その理由として、「長年にわたり第2次世界大戦による中国人被害者の権利を訴え、戦争が残した問題の解決に向けて努力を続けてきた点が国際的な支持を得たこと」が挙げられている。(編集MZ)

「人民網日本語版」2015年7月3日            


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