第3に、アジア太平洋地域における米国のプレゼンスと地位が有益なのかどうかだ。習近平国家主席は最近の訪米で「中国側はアジア太平洋地域における米国の伝統的影響力と現実的利益を尊重し、米側が地域問題で引き続き積極的、建設的役割を発揮することを歓迎する」と表明した。いわゆる中国が強大になれば米国をアジアから追い出すとの米側の懸念は根拠がないものだ。アジア太平洋地域の国々も中米両大国間でどちらか一方の側につくことを望んでいない。だがもし米側が南中国海問題で頑として摩擦、さらには衝突を引き起こすのなら、この地域における米国のプレゼンスは建設性を欠き、受け入れられないものだ。米側は本来中国と関係国との関係に水を差し、武力を誇示することで自国の覇者としての威信を維持しようとしている。だが結局は災いが自らに跳ね返ることになるだろう。
米側がアジア太平洋地域における現在の戦略と軍事力、優勢および国際的発言権に頼ることは、南中国海における中国関連の問題において短期的な「面子」を得ることはできるかも知れないが、長期的、大局的に見れば「本質」を失う可能性がある。(編集NA)
「人民網日本語版」2015年11月4日