2日、7年に及ぶ設計・製造の取組の末に、中国が独自に研究開発した中距離旅客機「C919」が上海市浦東新区祝橋にある中国商用飛機有限責任公司の組立製造センターでラインオフした。同機への9つの疑問について、その答を考えてみよう。
(1)C919のラインオフにはどんな意味があるの?
C919のラインオフは中国が航空機製造分野で重要な一歩を踏み出したこと、重要な成果を挙げたこと、世界でも数少ない中距離旅客機の開発・製造能力を備えた国の最前列に並ぶようになったことを意味する。
(2)C919の国産化率はどれくらい?
C919を開発した中国商用飛機有限責任公司の金壮竜会長は、「C919はイノベーション型国家建設のシンボル的プロジェクトであり、完全な独自の知的財産権を備えている。C919プロジェクトモデルの研究開発の位置づけは、『独自の研究開発、国際協力、国際基準』だ。弊社は『主要メーカー‐サプライヤー』の発展モデルを堅持し、『中国商用飛機公司を中核とし、中国航空工業集団公司と連携し、全国に波及し、世界に向かう』中国民用航空機産業のシステムを基本的に構築した」と話す。
北京航空航天大学の黄俊教授(航空機学部長)の説明によると、「C919の機体は、主体、主翼、尾翼を含め完全国産化を実現しており、動力装置、機体搭載システム、設備は最初は海外製品を導入し、徐々に国産化し、最終的に完全国産化を実現させる。初フライト時点の国産化率は約50%だが、2025年以降は90%を超える見込みだ」という。