2015年9月に開かれた世界最大・最高レベルの電子消費財展覧会「ベルリン国際電子消費財展覧会(ifa)」において、初の中国ブランド館が登場した。中国家電メーカー・格蘭仕(ギャランツ)のブース前は来場者の波でごった返し、斬新的なデザイン、強大な機能、前衛的技術を備えたギャランツの一連の製品は、欧州のビジネスマンや一般消費者から大きな注目を集めた。欧州のみならず、北米市場においても、ギャランツ製電子レンジは、売り場で最も目立った位置を独占するようになった。人民日報が報じた。
中国経済が「新常態」の段階に入り、今まさに新旧のエネルギー転換が行われている。ギャランツの梁昭賢・総裁は、「家電業にとって、過去のOEMによる『ブランド貼り付け』生産スタイルから脱出し、自社ブランドの『海外進出』戦略にシフトすることは、『新常態』に適応する上での最適の方法だ」との見方を示した。
〇羽毛ハタキから全家電シリーズへ
広東省中山市にあるギャランツの生産基地に新しく落成したインテリジェント化工場では、新たな生産能力がお目見えした。部品組み立て、完成品組み立て、包装、倉庫入れなどあらゆる生産工程が、高度にオートメーション化されている。同工場で生産された電子レンジや各種家電製品は、世界200以上の国家・地区に販売されている。
梁総裁は、「ギャランツの前身は、ある人物が、生計を立てるために1978年に設立した郷鎮企業である事実を知る人はほとんどいない。創業当時は、ニワトリの羽を使ったハタキを製造していた」と話した。
ギャランツは1996年、広州中国輸出商品交易会に初出展、電子レンジ2~3千台を受注した。ここから始まり、同社製電子レンジは、国内・海外両方の市場で急速に成長していく。翌1997年、同社は初めて南アフリカから直接受注、1999年にはニュージーランドからも受注、自社ブランド「ギャランツ」が初めて海外に渡った。同じ1999年、同社は世界最大の電子レンジメーカーの地位に上り詰めた。同時に、エアコン・冷蔵庫・洗濯機・小型家電などの白物家電ラインを幅広く開拓、卓越した価格性能比と信頼に足る品質を武器に、家電業「世界工場」におけるシンボル的存在となった。