国際通貨基金(IMF)のラガルド専務理事は先月30日に米国・ワシントンで行われた記者会見で、「IMFは同日、ワシントン本部で理事会を開催し、中国の人民元をIMFの特別引出権(SDR)構成通貨(通貨バスケット)に採用すると決定した」と述べた。これで人民元は米ドル、ユーロ、英ポンド、日本円に次ぐ5番目のバスケット通貨になり、真の「世界通貨」になったといえる。
理事会の決定によると、人民元は現行のあらゆる基準に合致しており、2016年10月1日から、自由に使用できる通貨と認められ、5番目の通貨として、ドル、ユーロ、ポンド、円とともに、SDR通貨バスケットを構成することになる。IMFとIMF加盟国、およびその他のSDR使用者が新たな変化に対応するための十分な時間を確保できるよう、新バスケットは16年10月1日に発効するものとする。
ラガルド専務理事は、「理事会が人民元のSDR構成通貨に人民元を採用すると決定したことは、中国経済がグローバル金融システムに融合する上での重要な一里塚。これは中国がこれまで長年にわたって通貨・金融システムの改革で勝ち取ってきた成果を認めることにほかならない。中国のこの分野での持続的な推進と深化は、より活力に満ちた国際通貨・金融システムの構築を推進するだろう」と述べた。
人民銀は1日早朝に声明を発表し、IMF理事会が人民元をSDR構成通貨に採用すると決定したことを歓迎するとした。
人民銀の声明によると、今回の決定は中国の経済発展と改革開放の成果に対する肯定だ。人民元がSDR構成通貨に採用されれば、SDRの代表性と吸引力の増強にプラスであり、現行の国際通貨システムを改善することになり、中国と世界にウィンウィンの結果をもたらすという。(編集KS)
「人民網日本語版」2015年12月1日