中国外交は「欧州の時」が続く中、近く「アフリカの時」が訪れる。習近平国家主席は12月1~5日、フランスで国連気候変動枠組条約第21回締約国会議(COP21)に出席した後、ジンバブエと南アフリカを公式訪問する。ヨハネスブルグで中国・アフリカ協力フォーラムサミットを主催し、アフリカ50カ国の元首、政府首脳、代表、およびアフリカ連合委員会の首脳と中国・アフリカ関係の大計を話し合う。(文:賈秀東・本紙特約論説員、中国国際問題研究院特別招聘研究員。人民日報海外版「望海楼」掲載)
中国・アフリカ協力フォーラムは世紀の変り目に発足し、すでに中国とアフリカの集団対話の重要な場、実務協力促進の効果的な制度となっており、中国・アフリカ関係の急速な発展の黄金期を過去15年間目撃してきた。ヨハネスブルグサミットは中国・アフリカ協力フォーラム発足後2回目のサミットであり、アフリカで初めて開催されるサミットでもある。双方はこの重要な契機を利用して、中国・アフリカ協力のさらなる前進を後押しする。
「アフリカの時」は中国・アフリカ協力のアップグレード版を築く重要な時だ。過去数年間、中国はアフリカとの経済・貿易関係を強化すると同時に、政治、安全保障、文化分野の取り組みを拡大してきた。今回のサミットが中国とアフリカの経済協力の優勢を政治・安全保障協力の成果に転化し、中国・アフリカ関係の中身を一層豊かなものにし、各分野の協力を一層調和的、均衡的に発展させ、双方の新型の戦略的パートナーシップを新たな水準へと着実に高めると信じるに足る理由がある。
「アフリカの時」は協力・ウィンウィンの強大な生命力を示す重要な時だ。中国は協力・ウィンウィンの積極的な提唱者であり、その着実な実践者だ。対アフリカ関係は協力・ウィンウィンという中国の外交理念・実践を十分に体現している。ヨハネスブルグサミットの目玉は双方の発展戦略の連結だ。現在、アフリカ諸国はいずれも国内の発展と地域統合の実現を渇望し、工業化と近代化の推進を図っている。中国は経済構造の調整と産業のモデル転換・高度化を実施しており、双方の協力には互いに需要と優勢があり、中国とアフリカの発展戦略の連結は得難いチャンスを迎えている。
「アフリカの時」は2015年中国外交の終盤を飾る。2015年に中国の特色ある大国外交は戦略的計画の段階から全面的な実施の新たな段階へと入り、全面的な成果を続々と挙げた。習主席は今年8回外遊し、新型の国際関係の構築を主軸に、二国間ルートと多国間の場を十分に利用して、平和的発展、協力・ウィンウィンという時代の声を強く訴えた。中国・アフリカ協力フォーラム第2回サミットは中国・アフリカ間の素晴らしい取り決めだ。ヨハネスブルグサミットは2015年の中国サミット外交の最後として、中国とアフリカの新型の戦略的パートナーシップを新たな段階へと押し上げるとともに、中国の特色ある大国外交に鮮やかな一筆を添える。(編集NA)
「人民網日本語版」2015年11月27日