世界経済が目覚ましい成長を遂げているが、2014年の温室効果ガスの排出量は0.5%しか増えなかった。中国科技報が伝えた。
オランダ環境評価庁(PBL)と欧州委員会合同研究センターの報告書によると、炭素排出量は21世紀の最初の10年間で、年平均3-4%のペースで増加したが、過去3年間に渡りこのペースは大幅に低下した。
同報告書によると、その最大の要因は中国だ。経済成長の減速、よりクリーンなエネルギーの採用、エネルギー集約型製造業の減少により、中国経済のエネルギー強度が低下した。中国の2014年の炭素排出量は0.9%の増加に留まった。中国経済は7%成長したが、石炭消費量はほぼ横ばいとなっている。
世界自然保護基金「世界気候変動とエネルギー委員会」のサマンサ・スミス代表は、世界の気候変動対応における中国の取り組みは称賛に値すると述べた。フランスのファビウス外相は11月28日、中国の行動は各国がパリで新たな世界気候変動協定を締結するため積極的なシグナルを出したと評価した。
スミス氏は、中国の温室効果ガス排出制限、および国連気候変動枠組条約で提起された「共通だが差異ある責任」という原則を称賛し、「中国は開発途上国だが、『国家自主貢献』などの形式により、気候変動の対応に関する大きな約束をした。中国はまた、『中国気候変動南南協力基金』の設立に向け、200億ドルを出資することを宣言した」と述べた。(編集YF)
「人民網日本語版」2015年12月2日