米国の「ダブル11」と言える「ブラックフライデー」はどれくらい盛んなのだろうか。海のこちら側の中国で「手切族」(ネットショッピングをし過ぎて後悔する人たちのこと)が答を出した。複数の通信販売業者のブラックフライデー海外通販データを総合すると、今年の中国の海外通販消費には多くの新たな傾向があることがわかった。海外通販利用者の数が大幅に増加した、1990年代生まれが中産階級に代わって海外通販の中堅どころになった、海外通販がニッチ市場からマス市場に発展した、といった新傾向だ。「北京晨報」が伝えた。
▽中国「手切族」が米国百貨店サイトを利用不能に
ブラックフライデーは米国で年に一度行われる大規模なセールだ。現地の店舗は大量の商品を50~70%オフと大幅に値下げするため、毎年海外からもネット通販で多くの消費者が押し寄せる。
第三者決済プラットフォーム「支付宝」(アリペイ)がまとめたデータによると、今年のブラックフライデーの海外通販規模は昨年の8倍に上って過去最高を記録し、利用者の7割は女性だった。3日間のセール期間中、支付宝の「直接配送プラス直接購入」機能を利用して行われたクロスボーダー取引の総量は前年の15倍にも達したという。
中国の海外通販利用者の爆発的な消費意欲に押されて、海外の店舗は大急ぎで商品を追加せざるを得なくなった。百貨店「メイシーズ」のサイトの人民元建て決済機能は中国のネットショッピングが押し寄せたため一時利用不能になった。
海外ショッピングサイト「洋碼頭」のデータによれば、ブラックフライデーの販売促進キャンペーンに数百万人が参加し、ピーク時のアクセス量は普段の10倍以上だった。「洋碼頭」のアプリケーションが、一時はアップストアのアプリランキングの総合2位、ショッピングアプリ1位になったという。