上海市発展改革委員会(市物価局)、上海市財政局、上海市環境保護局はこのほど、「上海市揮発性有機物排出料金徴収に関する実施弁法」(以下、「弁法」と略)を発表、大気汚染物質である揮発性有機物(VOC)の排出料徴収の試行をスタートすることとなった。汚染物質排出にかかる料金は、時期を3段階に分け、それぞれの基準にもとづき徴収される。京華時報が伝えた。
上海市環境保護局の担当者は、「VOCは、煙霧やPM2.5の生成源のひとつであり、大気中に排出されると、光化学反応によって、二次汚染物質が生成される。今のところ、VOCは大気汚染源として最大の割合を占めている」と述べた。
上海VOC排出料徴収試行の対象となる業界は、石油化学工業、船舶製造業、包装・印刷業、家具製造業、電子産業など12大類・71中小類に及び、上海における工業VOC重点排出産業をほぼカバーしている。
市環境保護局によると、VOC排出料は3段階に分け、段階的に管理コストレベルまで引き上げられるという。第一段階は2015年10月1日スタート、1キログラムあたり10元、第二段階は2016年7月1日スタート、1キログラムあたり15元、第三段階は2017年1月1日スタート、1キログラムあたり20元。
また、同局は、「上海における工業VOC排出総量を2017年末までに50%以上削減できる見込みだ。汚染物質排出料は、『収支のダブルライン(注:税収入以外の収入に対する政府の管理方式)』を厳格に実行し、徴収された排出料は全額、国家の要求にもとづき国庫に納められ、財政一般公共予算管理に組み入れられ、国家関連規定にもとづき、主に上海市の環境汚染予防対策関連事業に運用される」と説明した。(編集KM)
「人民網日本語版」2015年12月17日