男性の素朴な歌声に子供の澄んだ歌声を合わせるとどんな効果が現れるだろうか。福建省福州市の路上に「混声合唱隊」が登場した。父親と双子の娘が結成した「楽団」は同市の街角の一つの風物詩になっている。
この双子の父親の名前は唐銘さん。貴州省の小さな山村に生まれた唐さんは2001年から全国各地で路上ライブを始めた。2008年、彼が福建省泉州市の街頭でライブを行なっている時、のちに妻となる小陳さんと出会い、2009年末には双子の女の子、楠楠ちゃんと楨楨ちゃんが誕生した。
楠楠ちゃんと楨楨ちゃんは4歳の時、父親である唐さんからウクレレを学び始めた。今年7月、唐さんは娘がすでにギターのコードをマスターしていることに気が付いた。そこで妻と相談し、楠楠ちゃんと楨楨ちゃんは後期は幼稚園に通わせないことに決めた。国慶節(建国記念日、10月1日)からは泉州の自宅をスタート地点として長沙市、懐化市、深セン市、貴陽市、贛州市など多くの場所へと連れて回った。
唐さんは「娘は人前で演奏をしたり歌ったりすることが大好きだ。子供たちは路上ライブに出かけることを楽しみにしている」と話す。この親子楽団は多くの通行人から称賛されている。しかし、なかには金儲けのために子供を利用しているのでは?と訝る人や、ひいてはこの双子の女の子たちは唐さんが人身売買で買ってきた子供ではないかと疑う人までいる。このことに対し、唐さんは理解を示した上で「本当のところ、子供を気に掛けるあまり、そのような考え方をする人もいる」とみている。また「娘たちは間もなく小学校に入学する年齢を迎える。来年は子供を小学校に通わせ、自分もギター関係の仕事に就き、生活と仕事を安定させる予定だ。週末や夏休みなど、子供に時間がある時にはまた路上ライブに連れて行きたい」と続ける。(編集JK)
「人民網日本語版」2015年12月18日