米国航空宇宙局(NASA)の研究により、インド・中国・中東地域は、経済急成長と工業化の拡大に伴い、大気汚染がますます深刻化していることが明らかになった。過去10年に観測された世界各地域および195都市における大気汚染状況が取りまとめられた。海外メディアの報道を引用して新華社が伝えた。
インドのポータルサイト「レディフ」の報道によると、NASAの研究者は、新型高解像度・グローバル(大気の質指標)衛星地図を利用し、10年間にわたり、世界各地域および195都市における大気汚染状況をモニタリングした。
それらのデータから、世界各地の汚染状況を読み取ることができる。NO2排出量が最も多いのは米国と欧州だが、米欧では2005年から2014年までのNO2排出量が著しく減っている。一方、中国は、この10年で世界製造業の中心となってきたことから、NO2排出量が大幅に増加した。
新浪科技の報道によると、「北京の煙霧はずっと悪名高かったが、NASAによると、北京エリアの大気汚染状況はかなり改善されている」という。
この手柄は、誰が上げたものなのか?一言でいえば、北京、上海、珠江デルタ地域で生活する人々によるところが大きい。NASAの大気学者ブライアン・ダンカン氏は、「中国の新興中流階級が、クリーンな大気を取り戻そうと声を上げている」と指摘する。だが、全体的に見ると、中国の大気汚染状況は深刻化していると言わざるを得ない(地図のオレンジ色エリア)。とはいえ、市民がクリーンな大気を求めている都市では、大気汚染状況は全体的に改善されている。(編集KM)
「人民網日本語版」2015年12月18日