2020年東京オリンピック・パラリンピックのメイン会場となる新国立競技場の建設計画でA案が採用されたことを受けて、前のデザインを担当したイギリス・ロンドンのザハ・ハディド建築事務所が23日、「座席の配置などが自分たちのデザインと驚くほど似ている。類似性があるかどうか調査を開始した」とのコメントを発表した。新華社が報じた。
2012年11月、英国在住の建築家ザハ・ハディド氏は、新国立競技場のコンペで最優秀賞を受賞し、設計に当たることになったものの、今年7月、建設費が約2651億円まで膨らみ、白紙撤回された。ザハ・ハディド建築事務所は、「デザインの知的財産権は我々にある」と発表していた。
総工費や工期など9項目を比較検討した結果、22日、有名建築家・隈研吾氏とデザイン・建築会社2社が共同で提出していたA案に決定された。採用されなかったB案は、もう一人の有名建築家・伊東豊雄氏とデザイン・建築会社数社が提出していた。A案の総工費は約1490億円、完成は2019年11月末の予定だ。
同発表を受け、ザハ・ハディド建築事務所は、「自分たちのデザインと驚くほど似ている。特に、スタジアムのレイアウトや座席の形状が似ている」と指摘した。