◆なぜじゃがいもなのか?
なぜじゃがいもを選んだのか?農業学者はじゃがいものメリットの宣伝に力を入れている。これはじゃがいもが食物繊維を多く含み、栄養豊富で、悪天候でも成長できるからだ。世界の多くの国がじゃがいもを主食としている。例えば欧州諸国の年間平均消費量は1人50-60キロに、ロシアは170キロ以上に達する。
同計画は人類の火星移住の準備のほか、地球の気象条件が厳しい地域におけるじゃがいもの栽培にも役立つ。食糧危機を解消し、飢餓の脅威に晒されている数億人を救うことができる。
◆宇宙での収穫量は?
最低気温はマイナス153度。水がなく、土壌の成分が適しておらず、酸素がない。火星で本当にじゃがいもが植えられるのだろうか?NASAは実験室内で火星の土壌と空気環境を作り出し、10数種類の植物の栽培に成功している。
国際宇宙ステーションの宇宙飛行士は今年8月、宇宙で栽培した赤いロメイン・レタスを見せてくれた。このレタスはピンク色のLED照明を、光合成に必要な光源とした。レタスは宇宙で成長が早く、栽培開始から28日後に食べられるほどまで成熟する。
宇宙で食材を栽培することで、未来の長距離宇宙旅行の「新鮮な食物の供給」という難題が解消される。短期的に見ると、これはコスト削減を促す。1キロの食料を国際宇宙ステーションに送るだけで、1億4000万ポンド弱の費用がかかる。しかもこれらのほとんどが高カロリーで長期間の保存に適した食品で、新鮮な野菜はほとんどない。(編集YF)
「人民網日本語版」2015年12月28日