▽マイナス金利がグローバル金融に影響
劉研究員は、「日本のマイナス金利政策はグローバル市場にそれほど大きな影響を与えない。なぜならすでに欧州の複数国がマイナス金利政策を可決しており、欧州中央銀行も3月の通貨政策会議で預金金利を10ベーシスポイント引き下げると発表する可能性がある。こうした『先遣隊』の影で、日本のマイナス金利は『後追い』の感を免れない」と述べた。
劉研究員によると、「日本のマイナス金利がより多く体現しているのは米日欧それぞれの国の金融政策の違いだ。同じように量的緩和を拡大するにしても、FRBの利上げ後、欧日はマイナス金利で量的緩和をはかるしかなかった。三者のせめぎ合いの中、グローバル資本の方向性と流れは困惑の色が濃くなるとみられる」という。
日本企業(中国)研究員の陳言執行院長は、「日本のマイナス金利は国際金融市場に影響を与え、影響は日本の株式市場の動揺という形で出てくる」との見方を示した。
世界規模でみると、マイナス金利はグローバル金融市場をますます鈍化させている。世界の銀行株の動揺により、多くの国がうち出したマイナス金利政策によるフローの停滞が悪循環をさらに激化させる見込みだ。モルガン・スタンレーは報告の中で、「マイナス金利をさらに進めれば市場の信頼感に新たな危機が生じることになり、商業銀行全体の収益力を損なうだろう」と指摘した。(編集KS)
「人民網日本語版」2016年2月24日