中国の習近平国家主席は2016年1月19~23日までサウジアラビア、エジプト、イランを公式訪問した。その影響を受け、訪問先の三ヶ国で中国語ブームが急速な盛り上がりを見せている。中国語ブームは言葉に対する興味だけではなく、中国をもっと理解したいという中国ブームであるとも言える。人民日報海外版が伝えた。
ビジネスにはまず言語の習得から
サウジアラビア、エジプト、イランは「一帯一路」(1ベルト、1ロード)の西側ルートの合流地点に位置し、「一帯一路」をアフリカとヨーロッパにつなげるポイントであり、「一帯一路」を共同で構築する上でのパートナーでもある。経済利益を追求し共に発展していくには、双方の言葉によるコミュニケーション問題を解決しなければならない。北京語言大学の崔希亮学長は「アラビア語に長けた人材をより多く育成し、中国とアラビア諸国との言語と文化交流の架け橋を構築し、双方のニーズを満たすべきだ」と呼びかけている。サウジアラビアの「アルリヤド新聞」は13日、その紙上で「私たちは中国の国情、政治、文化、社会及び経済状況をより深く理解するべきだ。中国は1943年にはすでに大学にアラビア語学科を開設し、私たちの言葉を理解し、学ぼうと努力し続けている。この点について、中国はずっと進んでおり、中国の私たちに対する理解は私たちの中国に対する理解よりも遥かに深い」としている。
煙台大学人類文化学院中国語学部の張勝利学部長は、「文化が持つ柔軟性と親和力が見解の相違や偏見を超え、矛盾を解決するのに重要な役割を果たす。中国語ブームは『一帯一路』が提唱する中外協力の文化的サポートだ。中国語と中国文化の習得を通じて、外国人は中国を理解する能力を身に付けることになり、中国の文化と国家イメージをより受け入れやすくなる」とした。
現在ではサウジアラビアだけではなく、イランでも4大学で中国語学・文学学科が開設されており、およそ100名の大学生がそこで中国語を学んでいる。エジプトの首都カイロにある中国文化センターはすでに14年の歴史があり、7千人以上のエジプト人学生がここで中国語を学んだ。