2015年12月21日  
 

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東京は「大都市病」をいかに克服したか

人民網日本語版 2015年12月21日09:06

人口一千万人クラスの都市ともなれば、大都市特有の問題が続出するのが当たり前だ。だが長年東京で仕事し生活する筆者の目に東京は、交通は便利で素早いし、大雨の水はすぐに引くし、水道・電気・ガスなど公共インフラの整備も科学的で清潔であり、近代的で科学的な大都市の息吹きが感じられる場所と映る。経済参考報が伝えた。

東京で暮らしてすぐに感じるのは、都市交通が便利で素早いことである。東京の鉄道交通システムが発達しており、地下鉄や都市鉄道、無人運転の新交通システム、都バスなど種類も豊富である。東京で鉄道交通事業に従事する会社は27社にのぼり、これらの会社の運営する鉄道交通路線は総延長2292.5kmに達し、そのうち東京23区だけで総延長584.8kmにのぼる。

東京の全鉄道交通の中で最も重要なのは地下鉄である。2014年末までに総運行距離は305kmを超えた。このうち東京メトロは約195km、都営地下鉄は約110kmにのぼる。これらの路線は主に、山手線内側の市街地に集中している。都市中心部には地下鉄の路線と駅が数多く散らばっており、どの住宅からもほぼ500m以内に地下鉄駅があるため、地下鉄の乗車は非常に便利となっている。東京都に登録されている車両は325万台に過ぎず、市民の自家用車の保有率は高くなく、通勤には基本的に、時間通りでスピーディーな地下鉄などの鉄道交通が利用される。そのために東京都心で深刻な渋滞が発生することはめったにない。

また東京は雨の多い都市であり、毎年9月の平均降水量は200mmを超える。異常気象の下では、一日の降水量が100mmを超えることもある。それにもかかわらず、科学的な都市排水システムが整備されていることから、東京ではほぼ、大雨の後に市街地が水没するという状況は発生しない。

東京都は、都市の排水路の建設や管理を担当する専門の下水道局を設けている。下水道の建設とメンテナンスにかかる費用だけで年間3000億円を超える。東京都はさらに、地下の貯水池の建設にも力を入れており、1980年代から大小様々の地下貯水池の建設を始めた。広場や公園、大型建築物などの下の専門貯水池もあれば、数万立方メートルの貯水能力を備える地下調節池もある。この地下調節池は、地下河川と呼ばれ、下水道体系に属しているが、実際には巨大な下水道を使った貯水を行っている。


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