「未来には、誰でも15分間は世界的な有名人になれるだろう」。アメリカのポップ・ アートの旗手として活躍したアンディ・ウォーホルの言葉だ。その言葉どおり、今はインターネット上で「有名」になる人が続出しており、それにかかる時間は数分間ということもある。中国の雑誌「咬文嚼字」が昨年12月に発表した2015年度の「十大流行語」の9位に、ネットユーザーの間で時の人になる「ネット有名人」が入った。実際には、同言葉が良く使われるようになったのは何年も前からだ。人民網が報じた。
中国の「ネット有名人」には、「ブサイク」にもかかわらず結婚相手に高学歴などありえない条件を求めた「鳳姐」こと羅玉鳳さん、性愛日記を公開した女性ブロガー・木子美さん、下品な行動がネットで受けた小月月などがいる。
インターネット1.0の時代に、ネット上で有名人になるためには、受動的、または積極的に宣伝を行わなければならず、ネットユーザーらはその独特な個性に注目する。
一方、最近のインターネット2.0時代では、突っ込み系のショート動画や一般市民に親しまれるストーリー、最近若いネットユーザーらのブーイングの的となった事件をまとめた動画などが製作され、SNSに投稿されるようになっている。この方法は、「自分」を強調することが多かった以前の「ネット有名人」と比べると、若いネットユーザーのエンターテイメント系動画に対するニーズに応え、SNS上でフォロワーと触れ合うことにかなりのウェートを置いている。
「ネット有名人」が経済の新勢力に
現在の「ネット有名人」が経済の新勢力となり始めていることは注目に値する。
昨年年末に開催された第2回世界インターネット大会で、アリババ(阿里巴巴)集団の張勇・最高経営責任者(CEO)が、「これまでずっと、ネット経済やファン経済について語ってきた。しかし、2015年、オンラインショップ・淘宝網では、『ネット有名人』という新たな経済力が誕生した」と指摘した。