春節(旧正月。今年は2月8日)連休中、研究者が重力波の観測に初めて成功した。連休後、この「重力波」効果を狙い、あるオンラインショップが淘宝網に登場した。抜け目のない店主は、「重力波を防ぐ」と謳ったさまざまな商品を入荷、販売し始めたのだ。中国中央テレビ局(CCTV)が報じた。
ネット上で「重力波 放射 防ぐ」といったキーワードを入力して検索すると、「ハイテク・ナノシルバー繊維」を使った「妊婦用キャミソール」や「重力波防護服」から、「数量限定秘蔵版」マスクまで、さまざまな商品がヒットする。これ以外にも、「球形サボテン」「果物」「救急ばんそうこう」なども、「重力波予防効果」を謳って売り出されており、まさに選り取り見取りの状態だ。
専門家は、「重力波は、地球から13億光年離れた地点から発せられており、極めて微弱な波動現象であり、その影響は、Wi-Fiよりも小さいもので、人体に悪影響を及ぼすことはあり得ない」と指摘した。
中国電子商取引研究センターでアナリストを務める莫岱青氏は、次の通りコメントした。
電子商取引業者は、新しい物事をキャッチする面で、アンテナをかなり敏感に張り巡らしている。何か話題が生まれたらすぐに、それと結びつけて一連の関連商品を売り込もうと虎視眈々だ。話題に乗じて各商店が関連商品を売り出すことは、マーケティング手法のひとつとなっている。春晩(春節を祝う中国の国民的年越し番組)が終われば、各ショッピングサイトがこぞって、番組に出演したスターが着用していたものと同モデルの衣類を売り出すのと同じようなものだ。だが、消費者は、それらについて理性的に評価し、冷静な判断を下すべきだ。(編集KM)
「人民網日本語版」2016年2月26日