安徽科大訊飛信息科技有限公司(科大訊飛)の劉慶峰・董事長は、先日開催された2016年正和島新年フォーラムにおいて、今後の人工知能(AI)をめぐる社会の前景について語った。一財網が伝えた。
劉慶峰・董事長は、「AIは今後、多くの人々が従事している様々な労働に取って代わるであろう。AIは認知力のみならず、論理力、推理力、学習能力など、他の動物にはない人間特有の能力も兼ね備えている。AIの能力は、人間の理解をはるかに超えた、予測不可能なレベルにまで達している。AIは今後、単純作業の枠を超えて、ますます複雑な労働で人間に取って代わるようになる。」と語った。
また、華為公司の田涛顧問は、「一部の専門家は、AIの発展に伴い、従来の職業の6割が、今後消えてなくなると予測している」とコメントした。
正和島の創業者兼チーフアーキテクトの劉東華氏は、「現在のビジネス界は、まさに冷え切った状態にある。資本は縮小し、企業の利益は落ち込む一方だ。そのような状況で、AIは、もしかしたら、企業のモデルチェンジ・アップグレードに活路を見出すヒントを提供してくれる可能性がある」との見方を示した。
〇AI大爆発の前夜を迎えた中国
劉東華氏は、「中国に限らず、世界規模で、今後5年から10年間は、我々企業にとって最大のチャンスが到来すると同時に、最大の苦境に陥る恐れもある。AI時代が急スピードでやって来るからだ」と指摘した。
劉氏は、「1956年に開催されたダートマス会議でAIという概念が生まれて以来、今年はちょうど60周年にあたる。中国の多くの企業は、長年の間、世界のAI主流圏に入ることができないでいた。だが、チャンスの時がやってきた。先端技術・バックグランド技術の基盤はほぼ確立している。よって、中国は今まさに、AIブーム前夜を迎えたといえよう」と続けた。