米比合同軍事演習の前日、日本の艦艇3隻がフィリピン・ルソン島のスービック湾に入ったことが海外メディアの注目を集めた。日本の朝日新聞によると、海上自衛隊の護衛艦「ありあけ」「せとぎり」と訓練用潜水艦「おやしお」が3日、スーピック港に入港した。海上自衛隊のフィリピン入港は15年ぶりだ。潜水艦以外に、フリゲート2隻も6日、南中国海を経てベトナム・カムラン湾へ向かう。日本側はフィリピン、ベトナム両国への寄港によって、南中国海問題で中国と対立する両国との関係を強化し、中国を牽制する考えだ。環球時報が伝えた。
読売新聞の4日付報道によると、海上自衛隊のヘリコプター搭載駆逐艦「いせ」も4月中旬にスービック港に入港する。自衛隊はフィリピン海軍および米海軍との合同訓練を検討している。防衛省幹部は「いせ」のフィリピン停泊について「友好親善が目的だが、中国を牽制する強いメッセージもある」と述べた。テレビ朝日によると、フィリピンとの防衛協力を強化するため、中谷元氏が4月下旬にフィリピンを訪問し、南中国海での同国の警戒監視活動強化のため、海上自衛隊のTC-90訓練機の提供について合意する方針だ。
「日本は現在、南中国海問題への介入を深めている。こうした動きが中国を念頭に置いたものであることは明らかだ」。上海外国語大学の日本問題専門家、廉徳瑰氏は4日、環球時報の取材に「南中国海問題への日本の介入には多くの考えがある。1つには、日本は南中国海での一連の動きによって東中国海での中国の行動を牽制しようと思っている。また、日本はASEANでの政治的、経済的影響力が中国を上回るようにしようと思っている。だが日本が手の打ちようがないのは、現在中国はASEANにとって最大の貿易パートナーであり、中国の発展の勢いを抑え込むのは明らかに無理だということだ。第3に、南中国海は日本の海上輸送にとって重要であり、中国には南中国海に戦略的意図があり、日本の利益に影響を与えると考え、南中国海に介入している。そのほか、米国も日本が南中国海に介入することを希望している」と指摘した。(編集NA)
「人民網日本語版」2016年4月6日