南中国海の渚碧礁でこのほど中国の渚碧灯台の運用開始式典が行われた。昨年の華陽灯台と赤瓜灯台に続く、南中国海における中国の大型多機能灯台であり、周辺海域のナビゲーション、通行管理、緊急捜索・救難能力を効果的に高めるものだ。(文:賈秀東・本紙特約論説員、中国国際問題研究院特別招聘研究員。人民日報海外版コラム「望海楼」掲載)
米国務省報道官はこれについて「灯台が海事安全にプラスかどうかわからない」と述べた。このような姿勢表明は恐らく航海の安全に関する技術について中国側灯台の機能と役割に疑問を呈するものではなく、南沙(英語名スプラトリー)諸島で南中国海の航行のために公共財を提供する中国の意思に疑問を呈するものだろう。
実際には、南沙諸島で灯台を建設する中国の行為は公明正大だ。
第1に、灯台建設の直接の目的は関係海域を通過する船舶に効率的なナビゲーションサービスを提供し、南中国海海域の船舶の航行の安全性を高め、複雑な海況による海上交通事故を防ぐためだ。
第2に、灯台建設は南中国海地域の航行に一層の公共財を提供する中国の意思を示しており、南沙諸島における中国の建設活動の公益性を明らかにしている。
第3に、灯台建設には当然主権を示す役割がある。だが南沙諸島およびその周辺海域に対する中国の主権には十分な歴史的根拠、法理上の根拠があり、わざわざ灯台建設によって主権明示を強化する必要はない。
同様に、南中国海全体における中国の行為も正当なものだ。